映画「フィーストシリーズ」★感想
常連客の集ういつものBAR、そこにショットガンを持った血まみれの男が飛び込んでくる。
「すぐに怪物がここに来る。死にたくない奴は俺に従え!」
そういった男の後ろから窓をぶち破りモンスター登場、哀れヒーローは怪物の餌に……
BARの外からは怪物の息遣いが聞こえる。常連客達は互いに協力し怪物の襲撃を何とか防ごうと奔走する。
彼らは悪夢の一夜を超え、生き残ることができるのか?それとも怪物の糞となるのか?
モンスター映画の定石をことごとくぶち壊す強烈なモンスタームービー!!
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- 発売日: 2008/08/22
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と、シリーズ一作目のあらすじはこんなところ。二作目、三作目はこの一作目を生き抜いたキャラ数人が街へ逃げるんだが、そのあとを怪物が追ってきた……という風に続いていく。
この映画の見所は映画ジャンルごとに必ず存在する定石を破壊していくという点にある。
しょっぱなでヒーロー的ポジションの男が死ぬ、みんなを乗せて逃げるため車を取りに行った女がそのまま逃げる、赤ん坊でも悲惨に死ぬ、などなど。
「ここはふつうこうなるよねー」という風に予想しながら見ていると、だいたい裏切られる。このため見ている私たちはだれずに見ることができるだ。(ただ二作目三作目になるとそれに慣れてきて展開が予測できてしまうという残念な点も……)
怪物の見た目は結構グロ怖くて及第点。それに結構強い。人間を鋭い爪や強力な腕力で次から次へと肉塊に変えていく。人間の体を腐らせる、ゲロ吐き攻撃という隠し技も持っている。
そしてこの映画において語らずにはいられないのが下品さである。
まず普通に怪物に生殖器(おちんちん)が付いている!普通のモンスター映画ではなかなかお目にかかれない、怪物ちんちんが堂々と股の間にぶら下がっているのである。実際、劇中で交尾したり、猫を犯したりするシーンがあるので必要だったとは思うが……
他にもゲロやらうんこやら……一作目はそこら辺が本格モンスター映画といいバランスをとれていたのだが、二作目からはなぜか下品なシーンのほうにより力を入れたようで画面がとても汚い。正直最低である。カップルで観ようなんて思ったらよほど特殊な性癖を持った彼女を作らなければならない。
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この映画は非常に個性あるキャラクターたちが数多く登場する。一作目から最終作まで登場するバーテンダーや、我が身かわいさにみんなを見捨てて逃げるビッチ、渋いバイカークイーン、怪物を退散させることのできる預言者、俺お気に入りの黒髪外人ガール(乳首丸出しシーンもあるよ)、そして最強の男「ジャン=クロード・セガール」……
登場するキャラの多くは様々な死に様をさらしてくれる。壮絶な死、しょぼい死、無駄死に……
モンスター映画の醍醐味の一つはキャラクターたちの死に様だと思っている自分は彼らの死に様でかなり楽しませていただいた。その点では楽しめる映画だ。
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まあ正直二作目からは中だるみして糞下品モンスターパニックになってしまったとはいえ、モンスター映画のお約束を裏切りまくるという姿勢はすごくよかったと思う。もう少し観る側の視点にもなってみればよかったのではないだろうか。
自分的に映画としてお勧めできるのは、正直一作目だけだ。
二作目、三作目を観るのはレンタルでも正直金がもったいない。結構な金を払って最後まで観ると、あんな落ちが待っているのだから……(-"-)
言い切れるのはこんな映画を作ったやつはバカだということ。
なんだかんだいいながらシリーズ全部観た私もバカだということだ。