筒井康隆「陰悩録−リビドー短編集ー」☆感想

「我が性的衝動を捧げようか 我が生涯最大の性衝動の炎を あまねくすべての人に」
                                 筋肉少女帯 『愛のリビドー』

というわけで筒井康隆リビドー短編集である!「リビドー」という言葉には性的衝動以外の意味もあるが、この短編集に出てくる短編は性的な話だけなので「リビドー」=性衝動ということでイカせてもらう。
筒井康隆の本で真っ先に買ったのはこれとホラー短編集だった。
まずリビドー短編集っていう響きがとても耳に心地いい。エロエロ短編集なんて副題だったらだったら正直萎えていた。(でも買っていただろう)

陰悩録 リビドー短篇集 (角川文庫)

陰悩録 リビドー短篇集 (角川文庫)

まずこの本に手を出すにあたっての注意だが、この短編集に乗っているのは「エロス」と言えるようなお上品な話は一切ない。ぶっちゃけ超低俗。お下品炸裂短編集である。

中高生の男子が毎日学友と笑いながら交わすエロ話のような短編ばかりだ。だからこそ私は大好きだし、基本的に男性ならば読んで満足すること請け合いだ。

題名だけ読むと神聖なエロス話なのかと誤解させられる「弁天さま」では、むらむらした弁天様がある家族のもとを訪れ父親に「私を抱け」と言ってくる。家族の前だしと渋る父親だが、内心は弁天様に対してむらむらし始める。で結局×××××・・・

馬鹿である(失礼)。

その他にも自慰によるテレポーテーション「オナポート」だとか、「金玉」が風呂の排水溝に吸い込まれてしまったりとか……
これを読んでいる男性諸君、読みたくなってきたでしょう?女性はもうみんな帰ってしまったと思いますが。


日本男児くだらない下ネタが大好きなはずだ!!
あなたが日本男児ならば読まない手はないはず!

筒井康隆の本がたくさんあってどれから手をつけようか迷っているという方はこれから読んでみるのをお勧めする。
ただ筒井康隆がこんなくだらない話ばっか書いていると誤解しないように……以上。