大槻ケンヂ「ロッキン・ホース・バレリーナ」☆感想

十八歳で夏でバカだった!!
パンクバンド「野原」のメンバー、耕助、ザジ、バンはマネージャーの得山に連れられライブツアーへ出かける。
耕助は全国を巡る中で、自分たちのファンになった女の子を食いまくる予定だったが、東京を目指す途中に謎のゴスロリ少女・七曲町子と出会ってしまう。
無理やり車に乗り込んでくる町子。いったいなぜそんなことをするのかと聞くと、「ビジュアル系バンドのボーカルに抱かれに行く」と答えるのだった。
耕助のトラウマ、町子の秘密、ライブツアーの行方、そして新たな恋!?・・・一気読み確定の青春バンド小説!!

ロッキン・ホース・バレリーナ (角川文庫)

ロッキン・ホース・バレリーナ (角川文庫)


というわけで以上があらすじなのだが、とにかくみなさんに読んでもらいたい。
自分の読んだ大槻ケンヂの小説の中ではぶっちぎりで一番面白かった。バンドメンバーも、町子も、その他のキャラもみんなキャラが立っていた。
その中でも一番自分が好きなのは謎のゴスロリ少女七曲町子だ。この娘っこは現代ならどこにでもいるようなメンヘラ少女である!手首を切り、これみよがしに精神薬を飲み、好きなバンドの追っかけをし、そのメンバーに抱かれるということを繰り返す・・・正直、最初はどうしようもねえ女だなと思ったが読み進めていくとどんどん町子が可愛く見えてくるのだ。
結果としてバンドにとっても町子の存在はプラスに働くし、町子もバンド「野原」と出会ったことで変わることができた。
これは迷える若者たち(一部おっさん達)の成長物語だったのだ!!

バンドにあこがれる若者も、そうでない人も読んでくれ!損はさせねえ!